原著
頸管無力症に対する予防的頸管縫縮術—McDonald法とShirodkar法の比較
今井 史郎
1
,
今井 隆
1
,
宮西 加寿也
1
,
清水 郁也
1
,
末原 則幸
1
,
竹村 喬
1
Shiro Imai
1
1大阪府立母子保健総合医療センター産科
pp.237-240
発行日 1992年2月10日
Published Date 1992/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900758
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妊娠中に行う頸管縫縮術としてMcDonald法およびShirodkar法がある。この両手法が妊娠19週までの単胎妊娠に切迫流産徴候がなく,過去の妊娠歴から予防的に行われた場合,その妊娠転帰についての有効性を比較検討した。対象はMcDonald法施行101例,Shirodkar法施行135例である。母体年齢,妊娠・分娩回数,既往異常妊娠歴にはMcDonald法,Shirodkar法施行例の両者間に差がなかった。McDonald法,Shirodkar法施行例の流産率,早産率,満期産率はそれぞれ1%,14%,85%および1%,19%,80%であり有意差なく,平均分娩週数にも有意差はなかった。分娩様式,分娩時出血量,頸管裂傷,前期破水の率も両者間に有意差がなかったが,児の出生体重および発育度はMcDonald法施行例がShirodkar法施行例よりも良かった。
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