症例
肺転移したEndometrial stromal sarcoma(low-grade malignancy)の1例
加藤 賢朗
1,2
,
寺師 恵子
1,2
,
早乙女 智子
1,2
,
市丸 恭子
1,2
,
吉武 明子
1,2
,
佐藤 孝
1,2
,
箕浦 茂樹
1,2
,
井上 泰
3
Yoshio Kato
1,2
,
Takashi Inoue
3
1香川医科大学母子科学講座
2香川医科大学病理
3国立病院医療センター産婦人科
pp.243-246
発行日 1991年2月10日
Published Date 1991/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900321
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Endometrial stromal sarcoma(low-grade malignancy)はまれな疾患である。最近,我々は本症を経験したので報告する。
(症例)47歳。主訴は過多月経,不正出血であった。子宮筋腫の診断を下し,手術を施行した。病理検査で本症の診断が下された。手術後,progestin治療を施行したが2カ月後に肺転移が明らかとなった。progestin療法を更に続けたが肺転移巣の縮小が見られないため,肺転移巣を切除した。肺転移巣の病理所見は原発巣の所見と同様であった。
一般にEndometrial stromal sarcomaはprogestin療法力侑効であるとの報告が多い。しかし,われわれの経験した症例では有効ではなかったと考えられる。progestin治療後に転移巣を切除し組織の変化を比較した論文はいまだないのでここに報告する。
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