Japanese
English
臨床経験
low grade central osteosarcomaの2例
Two Cases of Low Grade Central Osteosarcoma
石田 博英
1
,
松野 丈夫
1
,
金田 清志
1
Hirohide Ishida
1
1北海道大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedics Surgery, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
骨肉腫
,
osteosarcoma
,
骨内分化型骨肉腫
,
low grade central osteosarcoma
,
広範囲切除術
,
wide resection
Keyword:
骨肉腫
,
osteosarcoma
,
骨内分化型骨肉腫
,
low grade central osteosarcoma
,
広範囲切除術
,
wide resection
pp.1195-1199
発行日 1992年10月25日
Published Date 1992/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900969
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抄録:low grade central osteosarcoma(以下LGCOS)は1977年にUnniらにより報告された臨床的予後の良好な骨肉腫であるとされているが,本邦での報告例は極めて少ない.我々は,このLGCOSの2例を経験したので,若干の考察を加え報告する.〈症例1〉40歳,女性.右膝部痛を主訴として当科入院.諸検査の結果より骨肉腫と判断し右大腿切断術を施行.切断標本組織所見からLGCOSと診断した、術後.12年9ヵ月を経過し,再発・転移を認めていない.〈症例2〉19歳,女性.左上腕部痛を主訴として初診.左上腕骨近位骨幹端部に異常陰影を認め入院.諸検査の結果LGCOSと診断し広範囲切除術を施行した.術後5年1ヵ月経過の現在,再発・転移を認めていない.我々はLGCOSの組織学的診断基準として腫瘍内のごく一部にでもhigh gradeの部分が見られた場合には,この腫瘍の範躊に含めてはならないと考えている.本腫瘍の治療法は広範囲切除術であり,化学療法の必要性は少ないと考えられる.
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