今月の臨床 Preterm PROM—34週までの問題点
PROMと新生児異常
23.新生児肺炎の診断と治療
岩瀬 帥子
1
Suiko Iwase
1
1関西医科大学小児科
pp.202-205
発行日 1991年2月10日
Published Date 1991/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900312
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新生児期の肺炎には重症のものが多く,敗血症,髄膜炎を合併し多臓器障害(MOF)を伴う頻度が高いので,診断・治療にあたっては慎重に取り扱うべきである。新生児早期に発症する激症(敗血症型)の肺炎は,救命率が低く,治癒しても慢性の呼吸障害や無酸素性脳障害を遺すので,初期抗生物質の選択が重要となる。
PROMがあり在胎週数の少ない新生児の肺炎は肺の成熟不全,免疫防禦機構の未熟,グラム陰性菌・グラム陽性菌の何れもが起炎菌となり易いことから,成熟児の肺炎とは異なった視点で観察し管理する必要がある。本稿では,新生児医療に携わる医師にとって日常関心の高い新生児肺炎について述べてみたい。
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