特集 Office Gynecology
Office Gynecologyの実際
心の絆が大切なOffice診療
間壁 さよ子
1
Sayoko Makabe
1
1神田第2クリニック
pp.126-128
発行日 1990年2月10日
Published Date 1990/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900020
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
近年,産婦人科領域でも専門化が進み,診察,検査,治療に高価な器械,ばう大な設備を必要とすることが多くなった。しかし,すべての医師が,これらを満足させうる大病院に長年所属していられるとは限らない。また患者の大部分が,このような大病院の恩恵を受ける前に開業医を訪れ,検査や治療を受けているのが現状でもある。米海軍病院,そして米国のWayne state大学医学部で研修,母教室では,妊娠成立機序に関する基礎研究にたずさわり,開業後も主として生殖現象の電顕による研究を母校で続けている一開業医の現況を報告し,ご参考に供したい。
当クリニックは,都心の港区西麻布に位置し,車で10分以内の所に,愛育病院,日赤医療センター,都立広尾病院,更に15分位の範囲には,虎の門病院,慶応大学病院,慈恵医大病院,済生会病院,専売病院,東邦大大橋病院,北里研究所病院など設備の充実した病院があり,病診連携という点では恵まれた環境にあるといえる。また外来患者の約半数が外国人で,国の数にすると50余にもなり,各国大使館の家族,職員,外資系商社,銀行,証券会社,マスコミ関係,弁護士といった知識層が多いのが特徴ともいえる。日本人では不妊症のため遠くから来院する方が多く,治療にも熱が入る。
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.