増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために
不妊・不育
精液凍結保存を行うにあたっての患者説明
上條 慎太郎
1
,
宇津野 宏樹
2
,
浜谷 敏生
1
1慶應義塾大学医学部産婦人科学教室
2慶應義塾大学病院臨床検査技術室(産科)
pp.183-186
発行日 2021年4月20日
Published Date 2021/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210334
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
必ず説明しておくべきこと
◆採精時に射精が困難な場合や,妊娠に必要な十分量の精子が採取・保存できない可能性があること.
◆凍結融解処置は,精子の運動率の低下を引き起こし,新鮮精子を用いた場合より妊娠率が低下すること1, 2).
◆凍結融解処置は,精子の先体膜を含めた細胞膜やクロマチン構造の変化やDNAの断片化,ミトコンドリア膜電位への影響を引き起こす可能性も指摘されていること3).
◆生殖年齢を超えたり,亡くなられることがあれば,凍結精子は廃棄されること.
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.