増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために
不妊・不育
がん・生殖医療における卵子・卵巣組織凍結保存を行うにあたっての患者説明
洞下 由記
1
,
鈴木 直
1
1聖マリアンナ医科大学産婦人科学
pp.178-182
発行日 2021年4月20日
Published Date 2021/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210333
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必ず説明しておくべきこと
◆卵子凍結は,将来の妊娠のために採卵し凍結保存する確立された方法だが,凍結個数が限られ,妊娠率は凍結時年齢・凍結状況・凍結個数による.
◆卵巣組織凍結は,小児を含む35歳以下で推奨される妊孕性温存治療の選択肢の1つであるが研究段階の治療である.
◆凍結卵巣組織の移植では,疾患によりリスクは異なるが,移植に伴う悪性細胞の再移入の可能性がある.
◆妊孕性温存目的で行う場合には,原疾患(がんなど)に関連する特別な配慮が必要なため,卵子凍結・卵巣組織凍結ともに日本産科婦人科学会の登録施設で行うことが望ましい.
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