増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル
婦人科編
Ⅳ.腫瘍
婦人科がんへの漢方療法
後山 尚久
1
1大阪医科大学健康科学クリニック
pp.238-240
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210017
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処方のポイント
◆がん医療における漢方の立ち位置は,化学療法の際の副作用の緩和と術後の体力回復や社会復帰に向けての支持,そして緩和ケアへの応用の3大領域であろう.
◆がん医療における漢方の役割は,腫瘍縮小効果や進展抑制,再発予防を期待する治療法としてのエビデンスはいまだ十分ではないことから,現段階ではがん治療の補完的,支持的役割を担っているといえる.
◆漢方医療のターゲットは疾患ではなく病者であるため,婦人科がんへの漢方療法の焦点はがん治療中や治療後のADLやQOLの低下防止や改善にある.
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