今月の臨床 いまさら聞けない 体外受精法と胚培養の基礎知識
胚培養の実際
未熟卵が採卵された場合にどうするか?
河村 寿宏
1
,
竹村 由里
1,2
,
片瀬 世莉那
1
1田園都市レディースクリニック
2帝京大学医学部附属溝口病院
pp.365-371
発行日 2019年4月10日
Published Date 2019/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209626
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●未熟卵の採卵を避けるためには,適切な刺激法と卵胞径やE2値などから判断される採卵決定のタイミング,トリガーの方法が重要である.
●採卵時未熟卵だった場合の培養として,IVM mediumやblastocyst mediumを使用する方法,卵胞液,卵丘細胞を使用する方法,成長因子を添加する方法,などが試みられているが,いずれもまだ確立された方法ではない.
●未熟卵で採取されても,採卵当日のうちにMⅡ卵に成熟した卵子にICSIを実施した場合,採卵時MⅡ卵に比し,受精率・良好胚率は低下するが,胚盤胞に到達した胚の妊娠率は良好である.
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