今月の臨床 NIPT新時代の幕開け―検査の実際と将来展望
NIPTの現状
国内で提供されているNIPTの検査法の特徴と差異は?
栗城 紘子
1
,
浜之上 はるか
1
1横浜市立大学附属病院遺伝子診療科
pp.206-215
発行日 2019年3月10日
Published Date 2019/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209598
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●【母体血漿中cfDNA】母体の血漿中に存在する細胞外遊離DNA断片のことを指す.母体成分だけでなく胎盤由来成分が10%程度を占めるといわれている.胎児分画の断片サイズは比較的小さいことが知られている.
●【染色体異数性】特定染色体が配偶子形成期に正しく分配されずに生じる,染色体数的異常の1つである.代表的なものが21トリソミーで,21番染色体のDNA量は通常よりも過剰となり,その領域のSNP genotypesも変化する.
●【massively parallel sequencing(MPS)】次世代シークエンサーを用いてDNAテンプレートを同時並行に配列決定する方法である.NIPTでは,全染色体を網羅的にシーケンシングする方法と,当該染色体に関連する領域のみシーケンシングする方法がある.
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