今月の臨床 糖代謝異常合併妊娠のベストマネジメント─成因から管理法,母児の予後まで
産科救急としての糖代謝異常
劇症1型糖尿病と妊娠との関連
堤 千春
1
,
今川 彰久
1
1大阪医科大学内科学Ⅰ
pp.1001-1005
発行日 2018年10月10日
Published Date 2018/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209509
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●劇症1型糖尿病は,高血糖症状の出現から糖尿病の診断まで,数日単位というきわめて短期間に症状が進行するため,診断が遅れると命にかかわる糖尿病の最重症型である.
●ケトアシドーシスを伴って発症し,初診時の随時血糖値が高値であるのに比し,HbA1c値は比較的低値を示し,発症時にすでにインスリン分泌が枯渇しているのが特徴である.
●妊娠に伴って発症する劇症1型糖尿病の多くは妊娠後期に発症する.妊娠中に発症した症例では,子宮内胎児死亡例が多くきわめて予後不良である.
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