今月の臨床 スペシャリストに聞く 産婦人科でのアレルギー対応法
疾患各論
「咳喘息」の実態と産科臨床での対応法
新実 彰男
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科呼吸器・免疫アレルギー内科学
pp.763-768
発行日 2018年8月10日
Published Date 2018/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209462
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●喘息患者が妊娠した場合,約1/3では喘息の増悪頻度や重症度は妊娠前と不変,約1/3では妊娠中に喘息が軽減,残り1/3は悪化するとされる.咳喘息患者でも同様の印象がある.
●妊婦はしばしば薬剤の胎児への影響を過度に心配し自己判断で抗喘息薬を減量〜中止し,喘息が増悪する.ほとんどの抗喘息薬は妊婦,胎児に影響なく安全に使用できる.
●咳喘息の治療は,吸入ステロイド薬や,同剤と長時間作用性β2刺激薬との配合剤が中心となる.妊婦にしばしば合併する胃食道逆流症にも留意が必要である.
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