連載 FOCUS
緊急帝王切開の30分ルールを達成するためのポイント
大門 篤史
1
,
藤田 太輔
1
,
寺井 義人
1
,
大道 正英
1
1大阪医科大学産婦人科
pp.1093-1097
発行日 2017年11月10日
Published Date 2017/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209195
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はじめに
超緊急帝王切開の定義に明確なものはないが,子宮破裂,常位胎盤早期剝離,臍帯脱出,胎児徐脈など母児の生命に危険が切迫していると判断した場合に行われる帝王切開のことである.
2010年に厚生労働省より提出された周産期医療体制整備指針では,「地域周産期母子医療センターは,帝王切開が必要な場合に迅速(おおむね30分以内)に手術への対応が可能となるような医師(麻酔科医を含む)およびその他の各種職員の配置が望ましい」とされており1),当院でも超緊急帝王切開時は,30分以内の児娩出を目標にしている.超緊急帝王切開術の円滑な遂行には各部署間の連携協力が必須であり,産科医・麻酔科医のみならず,新生児科医や産科病棟・手術室・NICUスタッフの協力が不可欠である.
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