特集 産科手術の新しい流れと看護
緊急帝王切開と助産婦の役割
遠藤 琴美
1
,
高橋 とし子
1
,
鈴木 フミ
1
1福島県立医科大学附属病院
pp.688-692
発行日 1985年8月25日
Published Date 1985/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206702
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はじめに
正常の妊娠・分娩・産褥の過程は,従来より,生理的な現象といわれてきた。しかし,正常な経過をたどってきた妊産褥婦でも,時として異常状態に移行しやすい特性をもっており,しかも,その異常は突発的に発生することが多く,異常の予測はなかなか困難である。異常が発生した場合,それに適切に対応できるか否かで母児の予後が大きく左右されるので,助産婦をはじめとする看護職の対応は非常に重要になってくる。
産科では,母児救命の目的でしばしば帝王切開術が施行されるが,大きく,緊急帝王切開手術と,何らかの原因で経腟分娩が困難な場合の計画的帝王切開手術の2つに分けることができる。
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