連載 FOCUS
産婦人科領域における再生医学・再生医療の現状
丸山 哲夫
1
1慶應義塾大学医学部産婦人科学教室
pp.268-272
発行日 2017年3月10日
Published Date 2017/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208968
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近年,さまざまな分野で再生医学・再生医療が目覚ましい発展を遂げている.再生医療とは,構造あるいは機能の障害・不全に陥った生体組織・臓器に対して,主に「細胞」を利用して,その構造あるいは機能の再生を図る医療である.その際に用いられる「細胞」としては,自己複製能と多分化能を有する「幹細胞」が最有力候補になる.したがって,幹細胞学と再生医学・再生医療は,さまざまな分野で密接に連動しながらこれまで進展してきた.産婦人科領域においても同様であり,子宮や卵管などの雌性生殖管に加えて,生殖巣での精子や卵子といった生殖細胞の幹細胞学・再生医学・再生医療が劇的に進展している.本稿では,雌性生殖管,特に子宮の幹細胞学および再生医学・再生医療の現状を概説する.
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