増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント
I 妊娠週数ごとの健診の実際
妊娠37週以降
診断と外来対応
児頭骨盤不均衡(CPD)
菊池 友美
1
,
牧野 康男
2
1武蔵野赤十字病院産婦人科
2東京女子医大母子総合医療センター
pp.266-270
発行日 2015年4月20日
Published Date 2015/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208384
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POINT
◇児頭骨盤不均衡(cephalopelvic disproportion : CPD)とは児頭と骨盤の大きさに関係した因子による難産状態である.しかし,分娩の進行は,陣痛の強さ,児頭の応形機能や軟産道などさまざまな因子によって影響を受けるため,分娩開始前にCPDと判断するのは困難である.
◇Leopold診察法やSeitz法による機能的診断法などでCPDが疑われた場合,X線骨盤計測などで診断を進めていく.なお,頭位分娩ではX線骨盤計測法単独で経腟分娩が可能かどうかを判断することはできず,その有用性を支持する証拠はない.
◇変形骨盤などが判明した場合は帝王切開術を行うが,このような症例は非常に稀である.実際の分娩では,多くが試験分娩の対象となる.
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