指標
卵巣ならびに胎盤の機能分化とその調節—特に成長因子の細胞レベルでの直接作用を中心として
丸尾 猛
1
Takeshi Maruo
1
1神戸大学医学部産科婦人科学教室
pp.209-224
発行日 1989年3月10日
Published Date 1989/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207958
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近年,生殖生理の中で卵巣ならびに胎盤の機能分化ならびに機能発現と成長因子の関連が注目されるようになっている。
甲状腺機能異常婦人や糖尿病婦人では高率に卵巣機能障害の合併を伴い1)〜8),特に甲状腺機能異常婦人においてはたとえ妊娠の成立がみられても高い流産率を示すことが臨床的事実としてよく知られている9)。これらの事象は甲状腺ホルモンならびにinsulinが卵巣あるいは胎盤の機能発現と機能維持に密接に関与していることを示唆するものであるが,これらの成長因子の卵巣あるいは胎盤への直接作用の詳細はなお明らかではない。
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