生涯研修セミナー 絨毛性疾患
トピックス
Placental site trophoblastic tumor
小幡 憲郎
1
Norio Obata
1
1県立がんセンター新潟病院産科婦人科
pp.1149-1152
発行日 1988年12月10日
Published Date 1988/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207917
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
本症は1976年Kurmanによって絨毛性偽腫瘍trophoblastic pseudotumorと呼称されて以来注目されるようになった。この呼称は本疾患が極めて良性の経過をたどること,また,その本態は合胞細胞性子宮内膜炎でみられる絨毛細胞が異常増殖したもので合胞性子宮内膜炎または合胞性子宮筋層炎の特殊型で真の腫瘍とは考え難いところから由来する。しかしその後,本症の中に悪性の経過をとるものがあるなどの理由から腫瘍であるとする考え方が一般的となり,胎盤付着部絨毛性腫瘍placental site trophoblastic tumorと呼ばれるようになった。以下,その診断と治療について概説する。
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.