特集 生殖免疫
Overview
生殖免疫—序論
竹内 正七
1
Shoshichi Takeuchi
1
1新潟大学医学部産科婦人科学教室
pp.1069-1071
発行日 1988年12月10日
Published Date 1988/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207902
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免疫学は近年最も急速な進展を示した研究分野である。異物の認識排除という免疫学の基本理論は不動であっても,その機序は複雑にして多岐にわたり,それぞれの亜分野における研究の進歩はまさに日進月歩の感がある。生殖に関する免疫学,生殖免疫学についてみても,それは生殖内分泌学,生殖神経学などと密接な関係をもって,生殖の生理,病理に関する研究分野において重要な位置を占めつつある。生殖にはそれが生理的に運ぶために必須の免疫機序があり,その破綻はいくつかの臨床的病態につながりうることが解明されてきた。また,生殖とは直接関係のない免疫的病態あるいは疾患が,生殖そのものに重大な影響をおよぼしうることも判明してきている。本特集においては,生殖に関連する代表的な臨床的病態がとりあげられており,それぞれ専門的な立場から解説されると思われる。筆者は,その序論として,総論的に関連事項を概説したいと考える。
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