境界領域の再評価とその展開 特集
産婦人科心身症
女性にみられる問題行動
特にいじめと登校拒否など—精神科医の立場から
三原 龍介
1
Ryusuke Mihara
1
1東京都立松沢病院
pp.307-310
発行日 1987年5月10日
Published Date 1987/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207585
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人間は,成長とともに身体面に変化を来し,それに伴って精神面でも変化を来す。この傾向は女性の方がより激しく,著しい。特に女性にとって思春期の発来は衝撃的で,深刻な事態である。思春期は医学的には第二次性徴の発現から身体の発育の停止までといわれているが,その発現は一般に男性より女性の方が1年か2年早いとされている。おおよそ,小学校高学年から高校生に当たる。この時期に女性は心身ともに不安定な状態になり,いろいろな問題行動を呈することが多い。たとえば,登校拒否,家庭内暴力,非行,いじめ,自殺,やせ症などであるが,ここでは特に登校拒否といじめを中心に取りあげ,その女性の特徴を述べたいと思う。
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