ベッドサイドの看護
精神科における登校拒否の一難治例
亀山 美智子
1
1京都市立看護短期大学
pp.1017-1020
発行日 1975年10月1日
Published Date 1975/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917352
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はじめに
最近,問題児という言葉がよく聞かれるようになった.登校拒否は,その中でも大きな分野を占めているものであるが,これらの患児は,精神科においては,一種の不安神経症との見方が強く,患児のうちの低年齢層の者では環境的な要因により,高年齢の者では性格的な要因によるとされている.
また,もうひとつの要因として,家族が挙げられるが,特に母親およびその背後の父親に問題のある場合が多い.患児は,最初のうちは,学校行事を休んだりしているが,徐々に長期欠席児童となり,教師や家族が手を焼くようになる.家庭では,甘えやわがままが強く,その表現は多様で,時に暴力的にすらなることがある.戦後,これらの患児が増え,心理・保健衛生の各分野からも取り組まれている.
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