薬の臨床
Clomiphene無効の正Prolactin性無排卵症に対するBromocriptine投与の効果
松峯 寿美
1
Hisami Matsumine
1
1東峯婦人クリニック
pp.59-63
発行日 1987年1月10日
Published Date 1987/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207529
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正プロラクチン性無排卵症でクロミフェンに反応しない無排卵症59例に対してプロモクリプチンを投与して排卵誘発効果を調べ,その作用機序について検討した。プロモクリプチン投与を90日間行ってその間に排卵が確認されたものを有効と判定した。排卵誘発有効率は66%であった。そのうち妊娠成立が14例にみられた。血中LH, FSH,プロラクチンの基礎値,及び分泌予備能について検討したところ有効例のLH基礎値は高値の傾向にあり,かつLH-RHへの反応性が亢進していた。また, TRH負荷へのプロラクチンの分泌予備能も著明に亢進していた。正プロラクチン血性無排卵症でクロミフェン投与が効を奏しない症例にはLH-RH,及びTRH負荷テストを行いLH,プロラクチンの分泌亢進がみられたらプロモクリプチン投与が有効である可能性を示唆している。
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