原著
Bromocriptine療法による妊娠例のProlactin値の変動ならびに産褥期の性機能
木下 俊彦
1
,
武谷 雄二
1
,
多賀 理吉
1
,
水野 正彦
1
,
坂元 正一
1
Toshihiko Kinoshita
1
1東京大学医学部産科婦人科学教室
pp.733-737
発行日 1983年10月10日
Published Date 1983/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206886
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強力なDopamine作働性効果を有するBromocriptineの登場は1),高Prolactin血症に対する治療に著しい進展をもたらした。Bromocriptineの普及に伴い,本薬剤にて妊娠・出産に至る症例は今後ますます増加することが予想される。しかしながら,Bromocriptine投与後の妊娠例における内分泌学的な基礎的知見はいまだ乏しく,またその安全性に関しても必ずしも確立されたものではない。
今回,われわれはBromocriptine療法により妊娠分娩を経過した高Prolactin血症16症例を経験し,妊娠中のプロラクチン値の推移,分娩および児に対する影響,あるいは分娩前後での性機能系の変化に関して若干の知見を得たので報告する。
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