グラフ 目でみる胎盤の診断学・9
胎盤の異常(2)
小幡 憲郎
1
,
竹内 正七
1
Norio Obata
1
,
Shoshichi Takeuchi
1
1新潟大学医学部産科婦人科学教室
pp.646
発行日 1986年9月10日
Published Date 1986/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207445
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胎盤の腫瘍性病変
絨毛膜血管腫 Placental Hae—mangioma, Chorangioma, Cho—rioangioma
胎盤に見られる良性の血管腫瘍である。通常,胎盤胎児面の隆起性病変として発生するが,絨毛膜板下から母体面にかけて発生するものもある(図1)。本例は比較的硬く,灰赤色あるいは黄褐色調を示し,その割面は繊維性実質をもち,柱状,分葉状を呈し,周囲組織とは比較的明瞭に境界されている。
組織学的には,①血管腫型,②細胞型,③変性型,に分類されるが,通常これらの混合型が多い(図2)。
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