原著
分娩進行異常に対するFriedmanの診断基準の本邦産科臨床における有用性についての検討
安水 洸彦
1
,
加藤 順三
1
,
中林 正雄
2,3
Takehiko Yasumizu
1
,
Junzo Kato
1
,
Masao Nakabayash
2,3
1山梨医科大学産婦人科学教室
2東京都三楽病院産婦人科
3現在 東京女子医科大学母子総合医療センター
pp.553-556
発行日 1986年7月10日
Published Date 1986/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207428
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分娩経過の動的分析法としてのFriedmanのgraphic analysisと,その進行異常診断基準の有用性を以下の方法で検討した。
母体に重症合併症のない単胎・頭位,児体重2,500〜4,0000gの満期産分娩656例を対象に,Friedmanの基準に基づき進行異常例を抽出し,発生頻度を求めた。同時に進行異常群と正常群間で母児に対する危険性を比較した。その結果,進行異常例の発生率はほぼ妥当な範囲であり,かつ進行異常例では斑児に対する危険が有意に高いことが認められ,Fried—manのgraphic analysisと診断基準の臨床的価値が確認された。
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