先進医療—日常診療へのアドバイス 特集
腫瘍マーカー
TA−4(SCC抗原)
加藤 紘
1
,
橋本 恭治
1
,
末広 泰子
1
,
森岡 均
1
,
林 公一
1
,
成松 昭夫
1
,
富松 健
1
,
鳥越 正
1
Hiroshi Kato
1
1山口大学医学部産科婦人科学教室
pp.508-509
発行日 1986年7月10日
Published Date 1986/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207417
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TA−4は扁平上皮癌の腫瘍マーカーとして開発されたもので1),子宮頸癌を初めとして外陰癌,腟癌,肺癌,食道癌など各部位の扁平上皮癌に利用できる。TA−4には次に述べるごとく共通の抗原決定基を有する幾つかの亜分画が存在しており2),「TA−4」とはこれら亜分画群の総称といえるが,最近その亜分画のひとつ(SCC抗原)が精製され,更にその測定用キット(SCC抗原RIAキット,ダイナボット社)が発売された。本稿では,このキットの臨床的意義を中心に幾つかの注意点につき述べる。
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