今月の臨床 ハイリスク妊娠─ここがチェックポイント
妊娠のリスク診断と管理の実際
2.妊娠中・後期のチェックポイント 2)胎盤・臍帯・羊水異常のチェックと管理
三村 貴志
1
,
長谷川 潤一
1
,
松岡 隆
1
,
岡井 崇
1
1昭和大学医学部産婦人科学教室
pp.1392-1395
発行日 2010年10月10日
Published Date 2010/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102477
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はじめに
臍帯や胎盤の異常は比較的多く遭遇し,周産期予後に影響を及ぼす重要な産科異常である.近年,超音波検査の発達により,臍帯・胎盤の描写性能が向上してきており,それを駆使して妊娠中に,それらの異常をできるだけ詳しく評価することが重要となってきた.これらの異常を予測し準備することで緊急帝王切開を回避することができるだけでなく,症例の周産期予後の改善も期待されている.本稿では,比較的頻度が多く,妊娠・分娩管理に影響する胎盤異常として前置・低置胎盤を,臍帯異常として,臍帯付着部異常(卵膜・辺縁付着,前置血管),臍帯過捻転,臍帯頸部巻絡を取り上げた.加えて,また羊水過少,過多の診断・管理についても解説する.
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