原著
婦人科癌患者へのcis-platinum投与およびホスホマイシン同時併用時における尿中N—アセチル—β—D—グルコサミニダーゼ(NAG)の変動
岡村 州博
1
,
中岫 正明
1
,
山田 和徳
1
,
高浜 一宏
1
,
土岐 利彦
1
,
矢嶋 聰
1
Kunihiro Okamura
1
1東北大学医学部産科婦人科教室
pp.345-348
発行日 1985年5月10日
Published Date 1985/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207177
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婦人科癌患者にcis-platinum (CDDP)を中心とした化学療法を行った際の腎毒性と,ホスホマイシン同時併用時における腎毒性の軽減を尿中N—アセチル—β—D—グルコサミニダーゼ(NAG)を連日測定することにより調べた。CDDP投与にて血清中BUN,クレアチニンの上昇はみられなかったが,尿中NAGは著明な上昇を示した。この際に,ホスホマイシン2g〜4g,同時併用するとNAGの上昇は抑えられた。
CDDPの腎毒性を軽減する一方法としてホスホマイシン同時併用は有効と思われた。
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