ヒューマンバイオロジー--臨床への展開 子宮頸癌
高齢者子宮頸癌に対する治療法—その問題点と実際
手島 研作
1
,
崛井 高久
1
,
野田 起一郎
1
Kensaku Tejima
1
1近畿大学医学部産婦人科学教室
pp.303-307
発行日 1985年5月10日
Published Date 1985/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207168
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増え続ける癌死のなかで,子宮頸癌はその死亡数においても,死亡率においても的確に低下傾向を示す数少ない癌の一つであるが,年齢別にその推移を見てみると,その低下傾向は若年者に著しく,高齢者では著明でなく80歳台ではむしろ上昇している。
一般に頸癌死亡率の低下の要因と考え得るものに,罹患率の低下,集検などによる早期発見例の増加,治療面の進歩をあげることができるが,現況では,高齢者は頸癌検診の受診率が若年者に比して極端に低いこと等により前2者の恩恵を充分受けるに至っていない。
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