特別記事
[インタビュー]緊急避妊ピル使用3人の女性に聞く
杉村 由香理
1
1(社)日本家族計画協会クリニック
pp.726-730
発行日 2001年8月25日
Published Date 2001/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902709
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はじめに
緊急避妊ピルについて,雑誌で取り上げられるなどして認知度が高まったのか,当(社)日本家族計画協会クリニックでの週2回の外来日は,緊急避妊を希望する女性で待合室が賑わう。10時の開始を待ちかねたように鳴り始める「FPホットライン」は,さながら緊急避妊専用ダイヤルかとも思える状態である。失敗の原因の大半はコンドームの破損や避妊をしなかったことによる。「事件」が起こるまで,相手任せの避妊に何の疑問も抱いておらず,避妊を女性自身が行なっていた例は皆無に近い。多くの女性たちと接しながら「緊急避妊を知らずにいたら,彼女たちはどのような帰結に至ったのか」と考えるとき,何がこの状況をつくっているのか,私たちには何ができるのかを改めて検討する必要を痛感している。
この度,当クリニックで緊急避妊ピルを服用した3人の女性に,座談会の形でインタビューをさせていただいた。未知の避妊法にトライする不安,自分で避妊することの意味など,当事者の声をもとに考えてみたい。
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