連載 私と読書
受胎調節の認識をかえる—「ピル=失敗しない避妊」を読んで
加藤 千賀
1
1盛岡赤十字病院
pp.425
発行日 1974年8月25日
Published Date 1974/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204737
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- 文献概要
私たち施設で働く助産婦は退院指導の際、集団であるいは個別に受胎調節について指導するが,"避妊には失敗は許されませんよ","人工中絶は絶対に避けなければなりません","確実な方法で行なって下さい","コンドーム,基礎体温,ペッサリー"等々と指導するが,果たして授乳期の母親に絶対失敗のない避妊法があるのだろうかと,われわれでさえ疑問に感じながら指導しているのが実情ではないだろうか。その疑問,たよりなかった指導法に解決を与えてくれたのが本書である。
この書は第1部これまでの避妊,第2部失敗のない避妊の項よりなり一般読者向けに平易で分りやすく,しかも一つ一つの項目が実に詳しく解説されていて,助産婦にとっても受胎調節の専門書といえる。
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