原著
外陰癌根治手術後離開した創部へのhoney therapyの試み
松田 稔
1
,
三串 敏之
2
,
内藤 信徳
2
,
依田 逸男
3
Minoru Matsuda
1
,
Toshiyuki Mikushi
2
,
Shintoku Naito
2
,
Itsuo Yoda
3
1社会保険山梨病院産婦人科
2社会保険山梨病院検査科
3依田逸男産婦人科
pp.843-846
発行日 1982年11月10日
Published Date 1982/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206721
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外陰癌根治手術の際は,外陰の皮膚を広範囲に切除すると同時に,両側の所属リンパ節の廓清を行う必要がある1)が,この場合緊張した皮膚縫合となる為primaryに創傷治癒することは稀であり,大部分は縫合部皮膚が破壊し,離開を起こすものである。その結果創部は感染を併発し,治癒は遅延するか,または皮膚欠損の状態となり,Skin glaft2〜4),sartrius muscle transplant5,6),pull—down operation6,7),Amnion grafting8)等,種々の方法が必要となってくる。
今回我々はこの破壊し離開した手術創に,honeyを塗布するhoney therapyを行うことにより,上記のような合併症は全く起こらず,創部の治癒に優れた結果を得ているので,ここにこの新しい試みを紹介する。
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