増刊号 産婦人科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド
産科編
XI 産褥期のマイナートラブル
後陣痛/創部痛
有馬 香織
1
,
宮内 彰人
1
1日本赤十字医療センター産婦人科
pp.358-360
発行日 2014年4月20日
Published Date 2014/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103763
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疾患の概要
後陣痛
産後の子宮復古に伴い後陣痛が生じる.後陣痛は生理的なものであり,胎盤娩出直後から産後数日以内に多いが,産後数週間にわたってみられることもある.授乳により子宮復古が促進されるため,後陣痛が強まることがある.経産婦のほうが初産婦より子宮復古が早いため,後陣痛も強くなりやすい.
創部痛
帝王切開後や,会陰縫合を伴う経腟分娩後では,創部痛が出現することがある.麻酔の効果が消失すると疼痛が出現するが,血腫,感染などにより疼痛が増強することもあるため注意が必要である.褥婦が強い創部痛を訴える場合には,創部を頻回に観察し,異常の早期発見が重要である.
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