臨床医のプライマリ・ケア 産科診療における偶発合併症対策
患者・家族とのコミュニケーション—主に分娩異常および新生児異常の場合
真木 正博
1
,
五十嵐 信一
1
Masahiro Maki
1
,
Shinichi Igarashi
1
1秋田大学医学部産科婦人科学教室
pp.698-701
発行日 1982年9月10日
Published Date 1982/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206687
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相手がある場合,双方が納得のいく条件の許で物事の処理が行なわれるというのが,現在での一般的常識である。そして,一方的であるというのは極端に嫌われる世相である。特に,一般に強者と思われている立場からの押し付け的行為は,強く反発されることが多い。医師には,実は医師なりの悩みや弱みもあって,決して,万能でも強者でもない立場にあるのであるが,一般には患者に対して,医師は強者として取り扱われることが多い。以上のようなわけで,医療にあたっては,患者やその家族との良いコミュニケーションが強く要求される。以下,産科医療の特殊性について述べ,次に分娩異常や新生児異常における場合の家族や患者とのコミュニケーションのあり方について述べることにする。
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