症例
子宮内膜症治療におけるdanazol薬疹とその他の副作用
加藤 順三
1,2
,
滝田 研司
2
,
冲永 荘一
2
,
八木 憲一朗
2
,
菅 隆一
2
,
荒井 清
2
Junzo Kato
1,2
,
Kenji Takida
2
1山梨医科大学産婦人科学教室
2帝京大学医学部産婦人科学教室
pp.835-841
発行日 1981年11月10日
Published Date 1981/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206523
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子宮内膜症のホルモン療法としては,エストロゲンとゲスターゲンの混合剤であるピルを長期漸増方式で服用する偽妊娠療法(Kistner)が有効で,主として用いられている1,2)。近時,ethisterone誘導体であるdanazolによる偽閉経療法は,本邦でも紹介され1〜5),治験検討されつつあるが,欧米での治療成績は偽妊娠療法より症状改善率並びに副作用の点でよいことが報告されてきており,その評価は確立されたものといえる6〜12)。
ところで,一般的にわれわれ産婦人科医が新しく導入される薬剤を実地に使用する場合には,その有効性はさておき,一般国民の現今の医療意識の亢まりとも関連して,副作用の発生が念頭からはなれないのである。
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