今月の臨床 ホルモン療法のピットフォール—あなたの方法は間違っていませんか
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5.タモキシフェンの子宮内膜に対する作用は
角田 肇
1
,
西田 正人
1
1筑波大学臨床医学系産婦人科
pp.180-182
発行日 2000年2月10日
Published Date 2000/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903938
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タモキシフェン(一般名:クエン酸タモキシフェンtamoxifen citrate,商品名:ノルバデックスNolvadex)は非ステロイド系の抗エストロゲン作用を有する経口薬である.タモキシフェンはアメリカで1978年に乳癌の治療に認可されて以来,75,000人以の臨床治験の結果から閉経前・後の乳癌患者ともに再発までの期間,生存期間に改善がみられることが証明されており1),経口投与という容易な服用法と少ない副作用のために,乳癌患者の補助療法として本邦でも広く用いられている.
ところが,タモキシフェンを長期服用している患者に子宮内膜ポリープ,子宮内膜増殖症,子宮内膜癌などの内膜疾患が発生し,性器出血が止まらないことがある.われわれ産婦人科医はこのような患者を診察するにあたっては,子宮内膜癌をはじめとする内膜疾患の存在を念頭に置く必要がある.
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