特集 リプロダクションと社会問題
低体重出生児・周産期死亡の原因と対策—社会医学的観点からみて
竹村 喬
1
Takashi Takemura
1
1大阪大学医療技術短期大学
pp.461-466
発行日 1980年6月10日
Published Date 1980/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206264
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薬剤と奇形との関連性に代表されるごとく,妊婦をめぐる社会の関心は強く,些細なことでも社会の話題になり,マスコミを通じて社会問題になりやすい。低体重児の出生や周産期死亡についても例外ではなく,その原因が産科的要因によるものはさておき,社会医学的な要因は社会問題視されることがしばしばである。
このような観点にたって私たちの周辺をみると,随所に低体重児出生や周産期死亡の原因が横たわっているように思われる。ここでは,著者が従来からすすめてきた早産の疫学的な調査を主な資料として,社会医学的な見地から低体重児出生と周産期死亡を考究し,同時にその防止策について私見を述べてみたい。
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