特集 拡大する母子保健
疾患の予防 出生体重の低下の原因とその影響
楠田 聡
1
1杏林大学 医学部小児科
キーワード:
危険因子
,
出生体重
,
多胎妊娠
,
母性年齢35歳以上
,
未熟児
,
やせ
,
低出生体重児
,
生活習慣病
,
生殖補助技術
,
妊娠体重増加
Keyword:
Birth Weight
,
Infant, Premature
,
Infant, Low Birth Weight
,
Gestational Weight Gain
,
Thinness
,
Risk Factors
,
Pregnancy, Multiple
,
Reproductive Techniques, Assisted
pp.1752-1757
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2021086333
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<Key Points>(1)わが国の新生児の出生体重は1970年代から低下傾向にあったが、2005年ごろからは一定となった。(2)出生体重の低下の原因は種々存在するが、生殖補助医療の導入、母体の出産年齢の上昇、母体の体格のやせ傾向、妊娠中の体重増加量の不足などが強く影響していると推測される。(3)出生体重は母子保健の重要な指標である。(4)低出生体重児の成人後の合併症の増加を考えると、わが国の新生児の将来の健康問題を科学的に検討できる長期のコホート研究が重要である。
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