Modern Therapy 症候群の取扱いをめぐって
乳汁漏を主徴とする症候群
佐藤 芳昭
1
Yoshiaki Sato
1
1新潟大学医学部産科婦人科学教室
pp.375-380
発行日 1980年5月10日
Published Date 1980/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206247
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プロラクチン(Prolactin:以下PRLと略)が確実に存在するホルモンとして認識され,かつその分泌機序が解明されるに従って,乳汁漏(galactrr—hea)を主微とする疾患の背景にせまる内分泌学的な解析が,産婦人科のみならず,内科や脳外科学的にも注目をあびてきている。それとともにかつては生命への危険に直接結びつかない現象ということで,ともすれば軽視されがちであった"乳汁漏出症"もその陰には大きな疾患が隠れて存在する可能性を示す一つのalarm signであることが判明しつつあり,産婦人科医としても重要視しなければならない症候である。
本稿ではこれらの乳汁漏を主徴とする症候群について概説的にのべ,かつそれらの治療法についても知られていることについてのべてみた。
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