Modern Therapy 症候群の取扱いをめぐって
卵巣腫大を伴う症候群
楠田 雅彦
1
,
尾上 敏一
1
Masahiko Kusuda
1
,
Toshikazu Onoue
1
1九州大学医学部産婦人科学教室
pp.369-373
発行日 1980年5月10日
Published Date 1980/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206245
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卵巣腫大を一つの徴候とする産婦人科領域の症候群としては,1)多嚢胞卵巣症候群,2)卵巣過剰刺激症候群,3) Meigs症候群が代表的で,その他,卵巣腫瘍に伴う症候群がいくつか知られている。卵巣腫大はいわゆる内診で確認されることもあるが,これらの症候群の中にはもともと顕著な卵巣腫大を示さず,あるいは肥満,腹水,腹壁の緊張などの条件で卵巣腫大がはっきりせず,他の検査法により直接あるいは間接的に卵巣の大きさを調べることを必要とすることもある。現在応用可能な検査法としては,レントゲン単純撮影,hysterosalpingography,gynecography,超音波断層法,computerized tomography,骨盤内視鏡検査(laparoscopy,culdoscopy),あるいは試験開腹法などがあり,これらを適当に使い分ける必要がある。
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