Modern Therapy 産科劇症の治療
産褥急性感染症
松山 栄吉
1
Eikichi Matsuyama
1
1愛育病院
pp.65-67
発行日 1980年1月10日
Published Date 1980/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206180
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Ⅰ.産褥感染症と妊産婦死亡
消毒法の進歩,抗生物質の発達,施設分娩の増加によって,昔多数みられたような産褥期の感染症による母体死亡例は,最近は著しく減少した。表1はわが国の最近における年度別の妊産婦死亡数と,その中で敗血症によるものの数値と,その割合とを示したものである。
これによると,妊娠中や流産後の敗血症による死亡例を加えても,その実数は激減していることがよくわかる。ただし全妊産婦死亡数も著しく減少しているため,それに対する比率は必ずしも減っておらず,むしろ最近12年間はやや上昇の傾向がある。
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