実地臨床手技のエッセンス 感染症管理へのアドバイス
感染症診断に必要な検査手技
増淵 誠夫
1
,
藤本 郁野
1
,
森 邦義
2
Masao Masubuchi
1
,
Ikuno Fujimoto
1
,
Kuniyoshi Mori
2
1癌研究会附属病院婦人科
2癌研究会附属病院中央検査科細菌室
pp.445-448
発行日 1979年6月10日
Published Date 1979/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206053
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臨床家にとって感染症の患者の診断治療にあたっては,その疾病の原因となる病原体の発見が第一である。すなわち病的材料より顕微鏡検査によって病源細菌を証明したら,これを培養し,細菌の同定を行ない,さらに薬剤感受性検査を行なうという順序を踏むのが大切である。
婦人の尿道・子宮・腟内における炎症に関与する微生物は場所がら種々あるが,とくに淋菌,トリコモナスなど,いわゆる非特異的感染も多い。通常これらを含めて,嫌気性Bacteroidis,グラム陽性球菌群,カンジダ属および酵母様真菌,非病原性Mycobacterium,および嫌気性Reptococcus属,Mycoplasma,Clostridiumなどがある。これらの感染症に対応した一般細菌学的検査について,検体の取り扱い方,染色,培養,同定について概要を述べる。
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