技術講座 病理
臨床検査技師として必要な病理解剖手技について
渋谷 秀徳
1
,
古賀 裕
2
,
小田 義直
2
1九州大学病院病理剖検部門
2九州大学病院病理診断科・病理部
pp.1198-1204
発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206256
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Point
●はさみ,メスでスムーズに切るための基本は,切るところを“張る”ことです.執刀医が引っ張るのと反対方向に引っ張る=常に組織がピーンと張った状態を心掛けましょう.ただし,張りすぎると弱い組織は裂けるので,その加減が重要です.
●臓器摘出は,周囲組織をはさみ,メスで切ることにより臓器が上に持ち上がるように行いましょう.
●臓器摘出の際,はさみ,メスで周囲の組織や臓器を傷つけることがないように,解剖学にて位置を確認しておきましょう.
●病理解剖を速やかに進行させるために,器具の使用方法,特徴を検証して,安全かつ適正に使用できるようにしましょう.
●ご遺体のエンバーミングについては,縫合方法を工夫するなど,剖検前と同じ状態でお返しするという意識が重要です.
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