特集 手術とFunctional Anatomy
Ⅵ.卵巣の手術
良性腫瘍摘出術
仲野 良介
1
Ryosuke Nakano
1
1和歌山医科大学産科婦人科学教室
pp.894-895
発行日 1978年11月10日
Published Date 1978/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205946
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卵巣腫瘍の手術を行なうにあたって,最も大切なことは,腫瘍の外観(gross appearance)によってある程度までその腫瘍の性質を見極め,できれば診断を下しうるような眼を養うことであろう。特に腫瘍が良性か悪性かの鑑別は術式の選定ともあいまって重要であり,少しでも悪性が予想される場合には直ちに凍結標本を作成し,病理組織学的診断を確定したうえで手術を行なうことが望ましい。
以下,良性卵巣腫瘍の摘出術について述べるが,特に卵巣の健康部を一部温存して腫瘍核出術を行なう場合,その腫瘍が良性腫瘍であるとの確定診断が不可欠である。
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