新しい視点をさぐる 臨床検査のBlind Spots
組織診
杉森 甫
1
Hajime Sugimori
1
1九州大学医学部産科婦人科学教室
pp.249-251
発行日 1978年4月10日
Published Date 1978/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205802
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組織診は種々の疾病,とくに悪性腫瘍にあっては確定診断となるため,これに応えうる正確さをもっていなければならない。組織診が誤まりを生ずるには三つの可能性が考えられる。組織を採取する時と,標本運搬あるいは組織切片作成の過程と,検鏡時の誤診の三つである。このうち第2,第3の過程での誤まりは検査センターあるいは病理診断医の責任であるのに対し,第1の組織採取時の誤まりは臨床医の責任であることが多い。組織診は適切な場所から採取された組織を検討して始めて正しい診断が得られるものである。ここでは産婦人科領域で比較的頻度の高い部位の組織採取にさいし,注意すべき点をのべる。
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