疾患の病態と治療 女性のバイオリズムとその異常
性行動のバイオリズムとその異常
広井 正彦
1
Masahiko Hiroi
1
1山形大学医学部産婦人科学教室
pp.813-817
発行日 1977年9月10日
Published Date 1977/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205681
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人口の爆発的増加に伴い,その対策としての経口避妊薬や子宮内避妊器具の開発などとともに,近年,生殖生理学が飛躍的に発展してきている。とくに微量な血中ホルモンの測定が可能になり,生体内におけるホルモン分泌のバイオリズムが次第に明らかにされてきたことにも由来する。
この生殖(リプロダクション)機能の上で極めて重要な性行動に関しても,注目されるようになったが,その観察・実験方法の困難性のために,他の研究分野に比して著明な進歩はみられていない。これはとくに人間における性行動が,民族・環境・社会・宗教などにより異なり,また同一社会に属していても知的水準,経済状態,遺伝,年齢などの影響をうけ,真の実態をつかみにくい欠点を有しているからでもある。
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