疾患の病態と治療 感染症--最近の動き
新生児感染症の特徴と治療のこつ
中村 肇
1
,
松尾 保
1
Hajime Nakamura
1
,
Tamotsu Matsuo
1
1神戸大学医学部小児科学教室
pp.117-120
発行日 1976年2月10日
Published Date 1976/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205365
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抗生物質療法の進歩により,感染症の治療成績の著しい向上がみられるが,しかし新生児感染症に関しては,児のもつ免疫学的特異性が関与するため,今日なお敗血症,化膿性髄膜炎による死亡率はきわめて高く,またたとえ救命し得ても高率に脳神経障害を残す。新生児感染症の特徴として,その臨床症状がきわめて非特異的であるとともに病状の進行が急速であるため,早期診断・感染を予知することが,その予後を大いに好転させるといえる。
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