指標
産婦人科医のための病理学
滝 一郎
1
Ichiro Taki
1
1九州大学医学部産婦人科学教室
pp.85-92
発行日 1975年2月10日
Published Date 1975/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205131
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約2年間,カラーグラフを連載させてもらつた。どれくらい読者を被益できたかよくわからないが,2,3のかたから言葉をかけていただいた。これによるとまあまあ見てもらつているなという感じがした。私としてはなるべくありふれたものでわかりやすい題材を選び,臨床の実際になるべく役立つことが多いようにと考えたり,また肉眼的,組織学的観察による病態の把握法とか,将来追求すべき方向だとかを加味したいとか,いろいろ欲張つた考えを抱いていたが,振りかえつて見ると旧態然たるもので,自分でも十分満足できないようなことで終つてしまつた気がする。こういうことを言うと,せつかく金のかかる頁をあてがつたのに何を言うかと怒られるかも知れないので,大変ほめていただき,別刷を全部送るようにと申し出られた方もあつたことを申し述べておきたい。
さて,今回はこの連載を通じて言い足りなかつたこと,あるいは言い現せなかつたことなどを加え,産婦人科医のための病理学について執筆するようにとの良い機会を与えていただいたのであるが,もとより系統的な著述をするほどの力はないので予めご了承を得たい。
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