院内管理のレベル・アップ 病理
病院病理の課題・7
臨床家は病理医に何を望んでいるか—産婦人科医の立場から
高橋 克幸
1
,
平野 睦男
1
,
星 和彦
1
1東北大学医学部産婦人科学教室
pp.58-59
発行日 1978年1月1日
Published Date 1978/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206425
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産婦人科領域における日常診療では,細胞診と組織診がともに多く試みられ,病理医に診断を依頼しているが,その例数も非常に多い.これは産婦人科領域では標本のほとんどが外来で簡単に採取し得るという特殊性と,臨床病理学の進歩によるところが多いが,その他病理学的検索法のシステムの改善や,産婦人科医の病理診断への関心の強さと啓蒙も無視できない.今度,日本病院病理医協会交見会で行われた,病理医への希望に関する産婦人科医の意識調査の結果を紹介する.
調査対象として,産婦人科医は宮城県在住者と東北大学産婦人科教室同窓会関係者のうち,大学病院勤務者と現在活動していない高齢者を除く351名であり,この数値はほぼ施設数をあらわすと見做してよい.調査は一定の設問方式をとり,設問外のことは"その他"の項に記載するようにした.記入は無記名の上,全例郵送による調査方式にし,比較的自由な,ありのままの意見なり,実数が出されるよう配慮した.回答数は257(73.2%)で,勤務医96名,開業医161名の率になっている.
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