総合講座 産婦人科と腎機能
腎不全の救急処置
稲田 俊雄
1
,
佐々木 則子
1
,
末永 松彦
2
,
寺岡 次郎
2
Toshio Inada
1
,
Noriko Sasaki
1
,
Matsuhiko Suenaga
2
,
Tiro Teraoka
2
1都立大久保病院泌尿器科
2都立大久保病院透析医療科
pp.697-705
発行日 1974年10月10日
Published Date 1974/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205085
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これまで急性腎不全の救命率は,本治療法に一大革命をもたらした透析療法を導入しても,諸家の報告は50%前後が実情である。ところが最近の私達の臨床経験からいつても,その大半は救命することができるようになつた。
この変化をもたらした主な原因は,近時明らかにされつつある腎不全の病態生理学の発展進歩に負うところがきわめて大きい。したがつて腎不全の救急処置という本論を進めるに当たつては,まず,体液生理学に基盤を置く,腎不全の病態生理学をマスターすることが大切であることを主張したい。
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